2022年10月の記事一覧
【3年 国語】ランダム俳句
国語の授業の一環として、オリジナルの俳句を作成する句会を開催しました。
活動の焦点を絞るために、5・7・5のうち前後の5音はランダムに指定された言葉を使う「ランダム俳句」を作成しました。生徒たちは割り振られた言葉を上手く生かすような7音を見つけ出すために頭を絞ることになります。
句会では、単なる投票の代わりに、選んだ句に対するコメントを付箋に書いて貼っていきました。句の作者として活躍する人もいれば、鑑賞者として優れた感性を発揮する人もいます。
生み出された秀句の一部と、それに対して寄せられたコメントをご覧ください。
「楓の葉 最後の一枚 目で追った」
・秋の終わりを楓の葉の最後の一枚と書くのはお洒落だと思いました。
・「最後の一枚」というのが儚く切なくて、それを含めて綺麗だと思った。
「秋の月 うさぎもちつく 音がする」
・月と音で「うさぎの餅つき!」と思いついたのがとても可愛らしいなと感じました。
「秋の夜 月からおもちを 盗み出す」
・近場ではなく遠く離れた月から盗み出すところにセンスの良さを感じた。
・月からお餅を盗み出す、というファンタジックな情景を思いついたのが素晴らしいと思う。
「秋の雲 紅く色づき 流れゆく」
・表現がとても綺麗で、情景が目の前に浮かぶような俳句だと思いました。
・夕日に照らされながら動く雲を秋になるとよく見るので良いと思いました。
「秋の風 ほおにふれては 目で追った」
・風がすーっと吹いていく感じが表現されていて、少し寂しい感じが良いと思った。
・私も風がほおや体にふれて振り返ったことがあり、共感しました。
・「ほお」がひらがななのが良いなと思った。漢字よりも優しい感じがして、自然だと思った。
・目で追うものをあえて書いていないのがいいと思った。また、「ほおにふれて目で追った」ではなく「ふれては」としているところにこだわりがあると感じた。
「秋の夜 月見バーガー 食べ過ぎる」
・あるあるだからこそ面白おかしくて、とても気に入りました。
・だんごとかじゃなくて現代的な食べ物なのが面白い。
・月見バーガーは秋限定だし、ついつい食べ過ぎてしまうのもわかります。「夜」というところも、月を見ながら食べている情景が浮かんで良いです。
「紅葉狩り 小さな命 見つけ出す」
・植物の名前や動物の名前ではなく、あえて「小さな命」にいしているのが、想像が膨らんで楽しい。
「秋の雨 名もない今日を 忘れ去る」
・普通の一日が過ぎていくのを「忘れ去る」と表現しているつながりが何となくお洒落だと思った。
・ただ「今日」という単語を使うだけでなく「名もない」というのが良いと思った。また、雨で流れて記憶を忘れ去るところが良い。
「秋祭り 密・密・過密 思い出す」
・「密」のところのリズムがよくて面白かった。秋祭りの人の多さが懐かしいと思わされた。
・音の続きがテンポ良く、可愛らしかったので投票しました。
「秋の雲 いわしとひつじ 見つけ出す」
・いわし雲とひつじ雲をあえて「いわしとひつじ」と表現していて、可愛いです。たしかにひつじはよく見かけます。
「秋の風 半袖の違和感 気にかかる」
・「半袖の違和感」と、7音ではなく9音で表現しているのが思い切ったな、と思いました。情景が目に浮かぶ素敵な俳句ですね。